京都は鞍馬口にほど近い落ち着いた住宅街。間口約7メートル、奥行き約20メートルという、「うなぎの寝床」に喩えられる細長い敷地に建つ、1軒の新しい町家です。ご夫婦ともに軽度のシックハウスに悩まされていたため、家づくりに際しては、「無垢の木と自然素材を使った家」が絶対条件でした。
設計を手がけたのは、建築家の吉田桂二氏。現代の家でありながら、京町家ならではの品格や美を備える。町並みへの配慮として、道路面の軒高は5メートルの高さに抑え、2階に出格子を設けるなど、京町家の様式に倣っています。
居間上部に現された梁組。和室の吊り鴨居とともに、その端正な姿は「見ていて飽きない」とご主人。「粋な家やなあ」「見事な梁組や」と訪れた人が目を見張るそうです。
植栽を施し手水鉢を配した中庭の存在も、暮らしに豊かさを与えています。「風通しのいい家に」という奥さまの要望も、この中庭や吹き抜け空間により、効果的に実現されています。
京町家と言えば、道路から奥へ伸びる通り庭とおくどさん(台所)が特徴のひとつですが、この家では道路と平行するように「横通り土間」を設け、台所もこれに面して配置しています。「とても使いやすい」と奥さまもお気に入りです。
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